脹滿
腹大にして鼓の如く、面目四支腫れざるものを脹満という。
また、鼓脹という。皆脾土の湿熱、病を為すなり。
療治の大概より
脾胃の気虚弱く水穀を運輸事ならずして聚りて散ぜず、腹張るなり、鼓脹ともいう。
氣海 三陰交 上脘 中脘
鍼灸遡洄集より
心腹脹滿腸鳴し、臓気虚憊するに 足三里 足上廉 陽陵泉を深く刺す。
心腹脹滿胃中の熱には絶骨を深く刺し内庭を浅くさす。
小腹脹滿痛むには、中封 然谷を浅くさす。
腹暴脹悪脾疼痛するには、中脘 陰市 足三里 曲泉を深くさす。
腹堅く腫れ鼓の如きは、水分 復留 三陰交を深くさす。
堅牢胸腹膨膨気鳴るものは、合谷 手三里を浅く刺し、期門を深くさす。
気脹、寒脹、脾虚、中滿には、上脘 章門 関元 承滿 期門を深くさす。
鍼灸重宝記より
腎を水とし、脾土を堤とす、故に脾腎虚するときは腫脹をなす。
遍身腫るるを水腫とし、腹ばかり大にして鼓の如く、面目手足腫れざるを脹満といい、蠱脹ともいう。
脈洪大は良し、微細は悪し。
針 上脘 三里 章門 陰谷 関元 期門 行間 脾兪 懸鍾 承滿 復留
灸 三里 章門 脾兪 承滿
※ 水腫は全身が腫れるが腹ばかり腫れるのを脹満という。
腫は軽く 脹は重い症である。
脈と症が一致するものは良いが、相反するものは悪い。