

呼吸と東洋医学
呼吸=息を吐く、吸う 普段なにげなく、行っていますが、日々生活をするうえで、食事と同じくらい重要な位置をしめます。 ヨガやピラティス、座禅などでも、必ずといっていいほど呼吸法は指導されます。(手法はちがいますが) 東洋医学での、呼吸の位置づけは、飲食物を食べて、吸収した栄養(水穀の精微)は上に上って、呼吸で取り込まれた空気と合わさることによって、「気」を形成します。 「気」=「エネルギー」です。 生命活動をする上で必要なエネルギーは、呼吸をして初めてエネルギーとなります。 普段、意識することなく行っている呼吸は非常に重要な行いなのです。 又、呼吸は人間の生理現象のなかで、唯一自分でコントロールできる作業です。 緊張したりした時に、深呼吸をされた経験は、どなたにもあると思います。 普段の生活で意識をして呼吸をする習慣が身につけばよいですね。 呼吸のイメージとしては、まず、 吐く 鼻から吸い込む 吸い込んだ空気がおへその下に入ってくるイメージをする。 お腹に空気がたまったイメージができたら、ちょっと留める。 口から吐き出す。 お腹に吸い込む深い呼吸が


疝気
6/17は、午後からお休みをさせていただき、大浦慈観先生の主催されている「杉山真伝流勉強会」に参加してきました。 大浦先生は、江戸時代の鍼灸の流派の研究をされている方です。 今回のテーマは 「疝気」 元は、お腹が痛む病気を指す言葉でしたが、後世になってイロイロな意味をもつようになったそうです。胆石疝痛など・・・ 代表的な例としては ・ヘルニア 腸もヘルニアになるんです。ヘルニアといえば腰椎や頸椎などが有名ですが、足の付け根や、陰嚢(男性の袋)のなかに腸が飛び出てしまうなどがあります。 ・生殖器、睾丸、陰嚢の病気 ・腹部の激痛、大小便の不通など 勉強会では、江戸時代の流派である「田中知新流」とその少し後に発展してきた「杉山真伝流」のツボ(経穴)の変遷と使い方、また「疝気」に関連する症例などをご紹介していただき、大変有意義な時間でした。 昔から、「お腹を冷やしちゃいけない」とよく言われてきましたが、今回の勉強会で冷えは大敵であると改めて考えさせられました。 お腹を冷やさない生活、体の深部温度を適切に保つ養生が大事ですね。
お灸に効果がある理由
お灸というと、「熱い」「瘢が残る」など、嫌なイメージを持たれている方が多いと思いますが、お灸って実はすごいんです。 今日は、ちょっとお灸についてご紹介したいと思います。 お灸の効果については、いろいろあるのですが、代表的なものは、なんといっても「血液循環がよくなる!」ということです。 「血液循環がよくなる=新陳代謝が促進される。」 人体を構成する大本は、「細胞」です。 細胞は一つの生命体であり、大人一人を構成する細胞は約60兆個あると言われています。私たちは、その60兆個の生命体が集まって個人を形成しています。 その60兆個の細胞一つ一つが色々な役目をもって組織をつくり、器官をつくり 私たちの日常生活を支えているわけですが、「細胞」は生命体であるからには、栄養、酸素が必要になり、又、老廃物や二酸化炭素など、排泄物が発生します。 それがうまく行かないと、細胞はうまく生きていくことができなくなり、結果として 日々の生活に影響が出てくることになります。 例えば、どんなに体に良いものと食べるようにしても、胃腸の細胞に元気がなければ、キチンと消化吸収するこ
症例 耳鳴り、難聴、めまい、ふらつき
70代 男性 耳鳴り、のどの痞え、めまい、ふらつきにて来院
週1回、全身治療を施し3週目より改善がみられた。
初診時にお電話をいただいた時に、電話口での話し声に力がなく。問診時に、めまい、ふらつき、耳鳴り、難聴を訴えられたため、週一回全身治療を施す。
本人談
のどの痞えが気にならなくなり、食事をとる時間が短縮してきて、施術を受け始める前よりも食欲も出てきた。耳鳴りも普段からしていたが、疲れ、ストレスなどがたまると悪化していたのが、最近は気にならなくなり、人と会話していて相手の話し声が聞きづらかったのがなくなり、普通に会話をすることができるようになった。また、主訴にはなかった腰痛、肩こりもいつのまにか消えていて、聞かれるまで忘れていたとのこと。
今後は1~2週間間隔で治療をつづけ、現状維持、改善の方向で施術をしてゆくことを提案。 のどの痞えは、誤嚥につながり、肺炎を発症するリスクが高まります。 関連して食欲減退などの徴候がみられ、体力、気力の低下をもたらし、めまい、ふらつき、耳鳴り、難聴などの症状を発症してい