犢鼻(とくび)
関節の病、膝の治療、膝の運動鍼療法、リウマチ(膝) 部位 「医学全書」 膝蓋骨と脛骨結節との間の中央、膝を屈すれば陥凹となる処 すなわち膝蓋腱中にあたる 「経穴map」 膝蓋骨下縁と脛骨上縁の中央で膝蓋靱帯外側の陥凹部にとる。 主治 「医学全書」 膝関節ロイマチス(リウマチ)、脚気、膝蓋神経痛及び麻痺 膝下腿麻痺、水腫 「鍼灸治療基礎学」 膝関節炎及び關節症、リウマチを治するに鍼をしても灸をしてもよい。 脚気やシュラツテル病にも効く。 ※シュラツテル病 十二歳くらいの男の子に多く起きる病気で膝の皿の下の部分が膨隆して 圧痛や運動痛が起こる。 「鍼灸素霊会」 変形性膝関節炎。二寸五番を留める。 膝を立てて皿の中心方向へ向けて刺す。 「経穴map] 膝関節及びその周囲軟部組織の知覚・運動障害 備考 犢鼻には外膝眼を犢鼻としている説が多くある 外膝眼は関節の病に良く効く。 膝の治療には、血海、梁丘、陽・陰陵泉、足三里、鶴頂を組み合わせて使うのが良い。 犢鼻は置鍼しながらの運動鍼をする時に効果が上がる。 膝が曲がらないときの犢鼻の運動鍼は非常に効果がある
梁丘(りょうきゅう)
胃の痛みに効く 部位 「医学全書」 大腿前面の外方、膝蓋骨上外縁の上方二寸の処にあたる。(陰市の下方一寸) 「経穴map」 脾関と犢鼻の間で膝蓋骨外側上縁から脾関に向かい上方二寸 「鍼灸治療基礎学」 膝の上二寸、両筋の間に在り。 主治 「医学全書」 膝蓋部神経痛、および麻痺、膝関節炎、半身不随、乳腺炎 「鍼灸治療基礎学」 腹痛、殊に胃痙攣の頓挫に特攻を有する。 又、下痢止めの名灸穴である。 なお膝関節炎、膝関節リウマチ等の膝痛に効く。 「経穴map」 大腿痛、片麻痩、膝関節及びその周囲の軟部組織の知覚・運動障害、急性胃腸炎、腹痛 「鍼灸素霊会」 胃痛(実痛・激痛)の名穴、特効穴 胃痙攣(虚痛)には地機の方が良い。 胃熱に梁丘は瀉法を用いる。 「鍼医者入門」 胃下垂の時には鍼をしても灸を据えても効果がある。 胃が上がるわけではないが胃の働きが良くなる。 内蔵が無気力になっているのを活性化させるツボ 胃潰瘍 中脘と内関、公孫を組み合わせる 食後の胃痛の強い人は、梁丘の圧痛がひどく、灸を据えても熱くない。 胃下垂 三陰交、公孫、梁丘を組み合わせる。 膝
陰市(いんし)
足の冷え 膝の水 陰市という経穴は、足の冷えによく使う。 特に下腹部に冷えが上がる人に非常によく使う。 膝の水にもよく使うが、特に熱がなくて水だけが溜まっている人には この陰市と条口と陰陵泉を使う。 四肢末端を施術したのちに、術を施す。 使い方は、上から下にむけ響く程につかう。 膝の屈伸も良くなってくる。 部位 「医学全書」 大腿の前面、膝蓋骨外側上縁より上方三寸にとる。 「経穴nmap」 脾関と犢鼻の間で膝蓋骨上縁から脾関にむかい上三寸にとる。 主治 「医学全書」 腰部、大腿部、膝蓋骨の厥冷及び神経痛、麻痺、下腹神経痛、脚気 水腫、糖尿病、腸痙攣 「鍼灸治療基礎学」 下腹部の冷感(冷え込み)、下腹痛などに効く。 腓側大腿皮神経痛、膝痛等に効く。また膝の冷えるものを治する。 「鍼灸素霊会」 下腹部の冷えに効く。灸、灸頭鍼がよい。 「経穴map」 大腿痛、片麻痺、膝関節及びその軟部周囲組織の知覚、運動障害 関連経穴 陰陵泉:膝の下の内側、輔骨の下、陥中にあり、足を伸べて之をとる。 条口:下廉の上、一寸に在り。 脾関:膝の下のすねの上、解を挟む大筋の
伏兔(ふくと)
部位 「医学全書」 大腿の前面の外側、膝蓋骨の外上縁より上方六寸の処にあり 「経穴map」 脾関と犢鼻の間で膝蓋骨外側上縁から脾関に向かい上六寸にとる 主治 「医学全書」 下肢痙攣または麻痺、厥冷、頭痛、脚気、外股皮神経痛、肺癆(肺結核) 蕁麻疹、婦人病 「鍼灸治療基礎学」 腓側大腿皮神経痛を治する。 また坐骨神経痛を治するに大切である。 中風、半身不随、下肢麻痺、脚気等に効く。 食事性の蕁麻疹の治療穴 腎の築賓と内庭、裏内庭とセットで使うとよい・ また、食事性の蕁麻疹による痒みには上記に加えて肩髃を使うとよい。 「経穴map」 大腿痛、片麻痺、膝関節及びその周囲の軟部組織の知覚・運動障害 「鍼灸素霊会」 首が前に曲がらないときに良い 頭痛、下肢麻痺、痙攣 膝周辺の痛み(成長痛) 備考 足陽明の脈気発する処 腎、輸尿管、子宮及びその周囲の疾患に応用す。
脾関(ひかん)
部位 「医学全書」 全大腿部にして腸骨前上棘の外方下部、鼠径溝外端の少しく上際、膝蓋骨上縁の上方 一尺二寸にあり。 「経穴map」 上前腸骨棘の直下、縫工筋と大腿筋膜張筋の間の陥凹部にとる。 主治 「医学全書」 腰痛、腹痛、半身不随、腰椎神経痛、股筋痙攣、膝蓋部の冷感麻痺、下肢神経痛、 腸疝痛 「鍼灸治療基礎学」 腓側大腿皮神経を治し、中風半身不随に効く。また股関節炎に用いられる。 「経穴map」 股関節障害、大腿痛、片麻痺、股関節及びその周囲軟部組織の知覚、運動障害 「鍼医者入門」より 膝が曲がらない場合 脾関穴と環跳穴を使う、それに居髎穴を治療してうつ伏せにして関元兪を使う。 関節を曲げる作用、二間と三間を加えて治療する。 リウマチの人の関節を伸び縮みさせるには二間と三間を使わないといけない。 大腿部の痛み 普段使いをする 特に腎経部の痛みをとる 大腿部の腎経の痛みをとるには、脾関+膀胱兪+関元兪 大腿部前側の痛みとる、脾関+伏兔+風市 「鍼灸素霊会」 膝痛 朝起きた時、第二歩を踏み出せないような腰痛のときには良い、二寸以上の鍼を使う。 半身
気衝(きしょう)
三焦の腑の一番基本の穴 左右とも脈が同じように打っているか診る。 きちんと脈がうっているようであれば後天の気がしっかりと巡っていると診る。 便秘をしている人は左の気衝の脈が小さくなっている 水分の取り過ぎで腹が冷えている人にみられる。 水分のとりすぎにより腹が冷えている人は三焦経で水分をとる。 「医学全書」 取穴 白条を去ること二指半横径に当たる点にして脈動部、恥骨の前縁にとる。 (陰毛中となる。) 主治 生殖器、泌尿器疾患に効あり。 子宮疾患、不妊症 刺灸 鍼三分、灸三壮 「鍼灸治療基礎学」 主治 腹膜炎、腹水に灸に著効あり。 間歇性跛行、レイノー病、脱疸、鼡径神経痛等に効く。 「鍼灸素霊会」 肝経の異常が圧痛として現れる場所。
帰来(きらい)
取穴 「医学全書」 天枢の下方四横指径にして中極の両傍二横指半の点に取る。 主治 「医学全書」 睾丸炎、精系神経痛、陰経痛、卵巣炎、子宮疾患、膀胱疾患、月経閉止、不妊症、 腟炎、痿茎、泌尿器生殖器痛 「治療基礎学」 男女泌尿生殖器疾患を主る。 膀胱炎、尿道炎、子宮内膜炎、子宮筋腫、月経不調、陰痿症、夢精等にきく。 「鍼灸素霊会」 腎、膀胱、婦人科疾患、前立腺肥大等の異常があるときに圧痛が出る所。 これは、曲泉か陰谷でとる。 婦人科系疾患に使う経穴 特に瘀血をとる ※瘀血…糖尿病、癌、子宮関連の病、五十肩、膝の痛みなど瘀血を原因とする。 他に気海にも同じ作用がある 気の付くツボ抑えておかないといけない。 下腹部の内蔵の瘀血をとるには 中極、気海、帰来+血海を合わせる。 腎兪、関元兪、帰来を使って骨盤内蔵の熱をとる。 虚証には、帰来、腎兪、関元兪 実証には、帰来、気穴、中極 ※関連経穴 中極(任脉)…関元の下一寸にあり。臍下四寸にとる。 気穴(腎経)…白条を去ること半指横径にして臍下四寸にとる。 血海(脾経)…足を伸べて陰陵泉の通りを圧上すれば指止ま